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【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(4)】三菱デリカミニに約1カ月間乗ってみたら、販売好調な理由がよく分かった。けれど・・・別れ際に少し悲しい気持ちになったワケ

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【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(4)】三菱デリカミニに約1カ月間乗ってみたら、販売好調な理由がよく分かった。けれど・・・別れ際に少し悲しい気持ちになったワケ

俳優の水川あさみさんが出演し、「デリ丸」というキャラクターやキャンディーズ「年下の男の子」の替え歌など、軽快でキャッチーなCMが印象的なデリカミニ。2023年5月の発売から1年が経ち、街中で見かけることも増えてきた今、デリカミニとじっくり付き合ってみることにした。乗れば、思わず「ウェイ!」と言ってしまうのだろうか。(Motor Magazine 2024年5月号より再構成)

約1カ月間乗ってみたら、いろいろ見えてきた
デリカミニの化身とされる「デリ丸」とリンクする愛嬌のあるフロントマスクなど、キャラクター感が強いデリカミニ。デリカD:5譲りのオフローダーテイストのかっこ可愛さや実用性も兼ね備えていて、販売もすこぶる好調だ。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

しかし、長期間乗ってみると実際のところはどうなのか。平日は都内の移動や取材に、休日は家族4人の移動に使用してみたので、その印象を報告したい。

テスト車両は最上位グレードのTプレミアムの4WDで、車両価格は223万8500円となる。デリカミニのラインナップは、自然吸気エンジンのGとターボエンジンのT、そしてそれぞれに装備が充実したプレミアムという構成で、駆動方式はFFと4WDが選択できる。

プレミアムには、運転席側電動スライドドア(通常は助手席のみ)、マイパイロット、ステアリングヒーター、助手席シートバックテーブル、デジタルルームミラー、電動パーキングブレーキ&ブレーキオートホールド、リヤサーキュレーター、リヤロールサンシェードといった装備が標準となる。

それでいて標準車との価格差は約14万円。これらの装備についてはあると便利なものばかりなので、私ならプレミアムを選ぶと思う。

背の高いスーパーハイトワゴンでも走りは軽快
その印象だが、まず驚いたのは走りの軽快さである。デリカミニの車両重量は1060kgと決して軽くないので、正直走りには期待していなかった。しかし、低回転からトルクのあるエンジンとモーターアシストのおかげで出足は軽やか。急加速が必要になるような場面でも不足はなかった。

ただし、3000rpmを超えたあたりから一気に加速するような特性なので、スムーズに走らせようと思うと回転を上手くコントロールする必要もある。とはいえCVTには回転を高めるSモードやハンドルにはパドルシフトまで用意されているので、走りを率先して楽しむこともできそうだ。

そんな中でさらに好印象だったのは、その乗り心地。4WDモデルには165/60R15という専用の大径タイヤとダンパーが用意されており、荒れた路面での走行も想定して開発されているのだが、一般路での使用では終始あたりがソフトで突き上げ感などは無縁だった。

今回のテスト期間は往復約30kmの都内での通勤がメインだったが、休日には高速道路を使用して往復約300kmのドライブへも出かけた。軽自動車(特にスーパーハイトワゴン)での高速道路といえば、横風や騒音などが気になることも多いが、デリカミニはどうだろう。

高速道路で100km/h走行時のエンジン回転数は約3200rpm。遮音性も高く、巡航時のエンジン音や風切り音はあまり気にならなかった。加速しようと思って回転を高めれば、エンジン音が気になってしまうのは、660ccで3気筒の軽自動車では仕方がないことだろう。

一方でマイパイロットを装備しているため、高速道路の移動は普通車と同じように快適に行える。

「デリ丸」パワーで誰もが笑顔になるクルマ?
今回、普段は普通車を運転している妻にも運転してもらうことにした。すると、「視界も良いし、車両感覚も掴みやすい」「乗り込んでから運転するまでの動作がなんかスムーズに行える」。さらに「後席に座る子どもたちもいつもより楽しそうだった」とのこと。これは私も家族でドライブした際に薄々気づいていたのだが、おそらく同乗していた「デリ丸」のおかげだろう。

デリカミニは「デリカ」の名に恥じぬタフな走りも特徴だ。前述した足まわりをはじめ、160mmの地上高、滑りやすい路面での発進をアシストするグリップコントロールやヒルディセントコントロール、ヒルスタートアシストなども搭載される。実際にはそこまで過酷な環境で走る機会はないにしても、キャンプ場までの荒れた路面や雪道などでは、あると心強い装備である。

今回、家族で移動する機会も多かったが、その時は0歳と2歳の子供を後席のチャイルドシートに乗せた。この場合は広い足元スペースは必要ないのでシートを前方にスライドして使用できる。すると、その分荷室スペースが広がるので、ベビーカーなど大きめの荷物も十分に積むことができる。

また、実際に家族を乗せて使用してみると、後席のサンシェードやサーキュレーター、テーブルといった装備はもちろん、ハンズフリー機能付きの電動スライドドアも両手が塞がっていることの多い子連れには、あると嬉しい装備だと改めて実感した。それらが標準装備となるデリカミニ(プレミアム)は、さすがに良く考えられているクルマだ。人気の理由も納得である。

そして別れの日が近づいて来るにつれ、少し淋しい気持ちなっているのもきっとこのクルマのキャラクター感からくるのだろう。こんな気持ちは久しぶりだ。ありがとう、「デリ丸」。また会う日まで。

テスト車両:三菱 デリカミニ T Premium 4WD
試乗期間:2024年3月1日~3月22日
走行距離:1444km
平均燃費:14.1km/L(1444km÷102L)

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みんなのコメント

6件
  • y00********
    でもね、やっぱり高いのよ。価格が。
    660ccの軽にこの金額が。
  • 町中の修理屋さんは購入を検討している顧客に対して
    「ルノーのエンジンだからやめておけ」
    と声をかけている。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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